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大学病院が患者を死なせるとき―私が慶応大学医学部をやめない理由 (講談社プラスアルファ文庫)

『とんでもない』
既存の方法論に真っ向から反することを言ったり書いたりすると、一般の方は「常識を打ち破った天才」と感じられるのかもしれませんが、そんな天才は人類の歴史でも数える程しかいません。ほとんどの場合は、最も優れた方法論は先達の研究という地盤の上に少しずつ盛り土をして築いていくものなのです。どうか、この本を読まれた方は、他の著者の書かれた本や国立がんセンターのサイトなどで、「常識的な癌知識」も収集して下さい。専門家とされる人物にも妙な自説を持ってる人はいますので、一個人の著書だけで知った気になるのはあまりにも危険です。

特に、本書の内容が自分自身や知人などの事例に当てはまったと考える方こそ、一事が万事のような感覚で盲信してしまわないよう要注意です。手術して思わしくない結果になった事例が、手術しなかったら思わしい結果になったとは限りませんし、手術をしないで結果的に良かった事例は単に運が良かった可能性もあるのですから。

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