『英語イコール世界語?』
英語は世界語なのだろうか。世界中全ての人が英語を話すことは果たして良いことなのだろうか。英語は世界語なのだと大手を振ってゆくことに問題はないのだろうか。
著者は英語が世界に広がってゆく過程を「英語支配」と捉え、長年にわたって「ことばの平等」について述べてこられた。著者は英語支配の現状を1991年、『英語支配の構造』(第三書館)においてはじめて世間に問うた。それから16年の間にさまざまな著書を残しているが、本書はそんな著者の主張を包括的に整理したものだといってよいだろう。
英語の一言語独裁、英語話者と非英語話者の間にある不平等、それは直接的に言語権の問題である。コミュニケーションの平等を実現し、ことばの平等を果たしたいという著者はたちまち次の3つの提案をしている。
1.英語税の導入、2.英語教育の無償化、3.外国語使用の義務化
これらの提案がどのようなものであるかは本書で確認していただきたいが、これらの提案以上に本書の投げかける問題は深く重い。世界中すべての人が英語でコミュニケーションができるようになれば便利だろうなという思いの裏には「便利」では済まされない問題があるということに我々はそろそろ気づかなければならない。